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茶陶
茶陶の制作では、作者の作為をあまり感じさせないことが大切だと考えます。
茶事は道具単体ではなく、設え全体で成立するもの。
茶陶は、季節や空間、他の道具、人との関係性の中で生きる存在です。
しかし、作為を完全に消し去ると、器はただの無機的な存在となり、調和しなくなってしまう。
使い手に気づきを促すほどの、わずかな作為を残すことが肝心です。
私は、逆説的に作為を重ね、その先にある無作為へと至る手法を試みています。

古伊羅保茶碗
2025年制作・古典を現代の視点で捉え直し、再構築するための試作。

古伊羅保茶碗
古典を現代の視点で捉え直し、再構築するための試作。

がま茶碗
2012年制作・色彩の対比効果をもつ器として制作。住居の下を流れる
川の水源にちなみ、手法を『がま』と命名した。

継茶碗
2018年~制作・ルチオ・フォンタナの『空間概念』に着想を得たシリーズ。物理的に形を壊し、再構築することで、無作為な形を探る試み。

檜垣茶碗
2020年制作・信楽に伝わる壺の紋様を、デフォルメしながら
意図的な作為を消す試み。

銀菜茶碗
2023年制作・作為を重ねた器に、光と影の対比と
宝飾的な装飾を持たせた一点。
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